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Channel: ぶちょうほうの画(え)日記(一語一画(え))
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3/31日 葦毛湿原とその背後の稜線歩き その2:湿原を見てから一息峠まで

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久しぶりに訪れた葦毛湿原は、これまで長いこと見てきた湿原とは様子が違っていました。

湿原内に立ち入って始めに感じたことは、どこか索漠とした風景に思えたことでした。
今までは細かい草たちが湿原内を覆い尽くしている感のあったところでしたが、それが今回はそれらの細かい草も含めて、表土を一掃した感じであり、荒涼とした湿原が出来ていました。

これは後から聞いた話なのですが、湿原の植生を復元・保護す意図で執られた措置だそうです。

この湿原は山の斜面から土砂が流れてきて、次第にそれが堆積する量が増えていたそうです。
「遷移」現象(野原に草が伸び、そのうちに木が生えてきて、いつの間にか森林になるような変化)の過程に有るようで、その速度が早まっているようです。

そのために、この湿原が本来あったような姿に戻すべく、その方面の学者と相談しながら執った措置だそうで、付近には剥ぎ取った表土が置かれていました。

その結果、土中の下敷きになっていた種子が甦り、最近見なくなった植物も復活して来ているそうです。
このこれまでとは違った、荒涼感有る風景は原始に近い眺めと言うことなのかもしれません。

今回のレポートは湿原内の風景から入っていきます。
木道 ↓

このあたりの風景は草が密生していて、これまで見てきた湿原風景となっています。
しかし、40年近く前に始めてここにきた頃は確かにこんなに草が密生してはいませんでした。



オタマジャクシ ↓

水の中で黒く見えているのはおたまじゃくしの群れですね。
たしかアズマヒキガエルだったと思いました。以前ここでドイツ人の男性と出会い、このオタマジャクシを食べに蛇が来ていて、その蛇は「ヤマカガシ」であると教えられ、日本名まで知っている博識ぶりにビックリした覚えがありました。



水が溢れて ↓

枯れた湿原を見慣れてきましたので、こういう風に水が溢れた光景を見て、とても安心しています。



手入れされた湿原部分 ↓

この木道付近では表土を一皮剥いだ部分ですね。これによってモウセンゴケやミミカキグサが復活して呉れるとありがたいですね。



ショウジョウバカマ ↓

花をつけたショウジョウバカマが散見されてきますが、まだ早いのでしょうか、いま一つ背丈が伸びきらず元気が無いように見えました。

目当てにしていたハルリンドウが未だ見えないのは、朝の時間が早すぎる所為と判断したので、帰りにもう一度立ち寄ることにして、湿原を後にします。



ミヤマシキミ ↓

山道沿いにミヤマシキミが咲いてきています。



ミヤマシキミ(近写) ↓

近付いて撮ります。花には良い香りがあります。



木道の末端 ↓

木道がここで途切れ、これから先はやや傾斜の強い山道となります。



山道の始まり ↓

始まりは木の根のゴツゴツした山道となっています。



イズセンリョウ ↓

風に揺れたこの姿を、結局風のやむのを待ちきれずに、短気を起こして撮ってしまいました。



今度はガラガラ道 ↓

木の根の道から、今度は岩のガラガラした道に変わり、これがずっと続きますが、浮石は無くて安定しています。



バイケイソウの群落地 ↓

斜面の右側は浅く広い沢状になっていて、そこにバイケイソウの群落があります。



豊橋平野 ↓

道はやがて緩傾斜に変わり、昔の伐採跡地から街並みを見通せるところを通って行きます。
40年ほど前の伐採直後はとても良い眺めがありましたが、年月が経ち、木々の成長がそれを遮り始めています。



一息峠 ↓

ここらでひと息ついたら・・・・・と言うネーミングでしょうね。確かに湿原を後にして25分くらい経ちますので、丁度良い所かもしれません。


3/31日 葦毛湿原とその背後の稜線歩き その3:山腹の巻き道を切通しの峠まで歩く

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一息峠では樹木が邪魔をして視界が遮られていますので、周りの景色の確認をするために、少しだけ尾根を移動して視界を得ようと試みますが、芳しくはありませんでした。

これから先は山の中腹をしばらくの間巻いていきます。その道中ではミツバツツジ(トウゴクミツバツツジか?)やカタクリが出てきますが、山の北側斜面のためにやや条件が悪い所為か、カタクリは花の咲くのがぐっと遅くなるはずです。
神石山 ↓

木の葉の隙間から山が見えています。先日歩いた尾根のうち、一等三角点を持つ神石山のようです。



クチナシ ↓

一息峠の尾根上にクチナシの木がありました。この山地では時々見る木です。これにて峠を後にして山腹の巻き道を歩いて行きます。



アオキ ↓

青木の花芽が大分伸びてきています。咲き出すのは近いでしょうね。



ミツバツツジ ↓

木々の隙間でミツバツツジの美しいピンクが見えるようになって来ました。山の中で見るこの花はひと際色が引き立ちます。



ミツバツツジ(近写) ↓

近付いて見せて貰います。



階段分岐 ↓

巻き道から右折してこの階段を上がっていくと、カタクリの咲く尾根に出ますが、今回はそれは後回しにして、巻き道を真っ直ぐ進むことにします。



ヒトツバ ↓

羊歯植物のヒトツバがびっしり群生している場所がありました。この山域ではよく目にするものです。



カタクリ ↓

これからあとに歩く稜線上では咲いていましたが、ここのものは花が遅くて未だ蕾でしたね。



椿の落ち花 ↓

季節がら椿の花は落ちているものが大部分となって来ています。



アリドオシ ↓

未だ赤い実が残っていました。実を口に含んでみますと幽かに甘くて、酸味はありませんでした。



巻き道 ↓

こんな感じの道を、一息峠から主稜線上の峠に出くわすまでの約30分ほど、歩いて行きます。



そして主稜線と交差 ↓

やがて道は主稜線と交差する部分に差し掛かります。ここは切通し風になっていて、これも一つの峠と言えると思います。これから主稜線に乗り上げて、戻る方向で登り返して行きます。
これは富士山のビュースポットである座談山山頂に到る最短コースと判断して選んだ道だったのです。

3/31日 葦毛湿原とその背後の稜線歩き その4:戻る方向で座談山に登っていく 富士山は?

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この日の空は晴れて、風が強く吹いてはいるのですが、昨日の雨の水分が空中でも地表近くでも完全に払いきれないようで、見通しが必ずしも良いとは限りませんでした。

いよいよ富士山の見える座談山の好展望地に向かって、愛知県と静岡県の県境にもなっている主稜線を登っていくわけですが、期待する気持ちと、でも駄目だろうと打ち消す気持ちが半分ずつありました。

峠からの登り ↓

切通し状になった峠路は狭くて、やや歩きづらいところであり、それを補助するようにロープが掛けられていました。



今度は階段状 ↓

それから後は山道がしっかりしていて、樹脂製の杭を寝かせて階段状に整備された道になります。
昔はこのあたりでミスミソウのひと株を見ましたが、それは消え失せてしまいました。



(ニオイ)タチツボスミレ ↓

道の上にスミレが出て来ました。ニオイタチツボスミレではないかと思いましたが、タチツボスミレとのハッキリした相違点がよく把かめていません。 匂いの嗅ぎ分けは鼻の感度が悪いので無理です。



カマキリの卵鞘 ↓

カマキリの卵鞘を見つけましたが、下半分ぐらいが欠落しています。次世代を担う子孫はどうなったのでしょうね。



カタクリ ↓

道の脇にカタクリが出て来ました。日を浴びて花びらを綺麗に反らせています。



カタクリ ↓

こちらはこれから反り返る筈のものでしょう。



座談山の富士山ビューの場所 ↓

好展望地が目の前に来ました。あの鉄塔の前から、”運が良けりゃ”富士山が見えるはずです。



富士山は見えなかった。 ↓

残念ながら富士山は見えませんでした。(時刻は8時40分少し前、この後風が強まり、見通しも利くようになりましたので、この場所にあと4時間ほど粘っていればきっと富士山が見えたことでしょう)



浜名湖 ↓
定番の浜名湖の眺めは得られました。



北に石巻山 ↓

山頂に石灰岩の露岩を頂く石巻山が意外と遠い距離感で見えています。



神石山 ↓

北東県境主稜線上に一等三角点を持つ神石山が温和な姿を見せています。



座談山最高地点 ↓

折角ですからこの山の最高地点も立ち寄っていきます。二週間前の前回も来た場所ですね。

3/31日 葦毛湿原と背後の稜線歩き その5:カタクリの群舞と、少なくなったシュンラン

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この山域は豊橋市、浜松市に近くて、交通の便も良いため、沢山の人たちが集まりますが、そんな人達のなかには、どうしても不心得の人たちも混じってきてしまうようで、ここの自生する植物を盗掘する事件も連続して出てきているそうです。

今回聞いた話では、稀少植物であり、囲いをしている保護区域に踏み込んで、イチゲキスミレを掘り盗ってみたり、最近では稜線上のシュンランを100株近くごっそり盗んだ輩が出ているそうです。

以前にはこの山域の固有種であるイワタカンアオイが稜線の付近で沢山見られましたが、今では探して歩かないと見つけられなくなってしまいました。
以前この稜線上に咲いていたヒロハノアマナが盗まれて、それが下の園芸店でひと株千円で売られていたという話も聞いています。このときの犯罪行為は酷くて、自生地のひとつが消滅してしまったそうです。

そんなことを聞くに付け、ここでしたり顔の如くに(そんな積りの無いのは勿論のことですが)記事に出すのは、不逞の輩の犯罪に入れ知恵しているみたいで、気がひけてしまいますが、ここで作る記事がそんな行為とは無関係であって欲しいと願っております。


今回は新しいカタクリの花に沢山出会うことができました。
カタクリ ↓

最後の一枚が反れば着地OKとなります。

カタクリ ↓

花の中を覗きこんで模様を撮らせてもらいました。

カタクリ ↓


カタクリ ↓


カタクリ(群舞) ↓


カタクリ ↓

風の強い日でしたが、明るい中でしたので、シャッタースピードを速めることが出来、被写体ブレを酷くは拾わずに済みました。




電波中継所 ↓

この場所の北側斜面にカタクリの自生地が広がります。


  

カタクリ保護看板 ↓

最近はこういう看板も見られるようになり、そのほかに保護ロープを張り巡らしたりして、保護の機運は高まって来ています。



尾根道 ↓

中部電力が高圧電線を尾根沿いに張っていますので、そのために下草刈りをしているようですが、立ち木まで一網打尽に滅多切りしているような感じも残ります。




赤岩尾根と多米(ため)の街 ↓

でも、その御蔭で?遠くへの見通しもよくなっています。本宮山と赤岩尾根、そして、眼下には多米の町並みが見えています



本宮山・石巻山 ↓

それよりもやや左には石巻山も見えてきます。



尾根の西部 ↓

この二週間前には、あの一番端のほうからここまで、尾根を歩いて来ました。



シュンラン ↓

数の少なくなったシュンランを、探しに探してやっとと言う感じで出会っています。
本日はこの後もう一度出会っただけとなりました。

近頃身の周りで見かける草花など

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比較的冷たい日が続いていますが、この寒さも今日あたりが限度となると良いですね。
暖かい陽光の下でのお花見を当て込んでいた方達には、お気の毒な週末と日曜日でした。
ままにならぬのが世の常とは言いますが、今回も無情な天気であったと言うところでしょうか、

山歩きのレポートを一回休んで、近頃、家の付近で見かける花などをまとめておきます。
イカリソウ ↓

知人から頂いたもので、花の付き方があまり良くなかったので、移植しました。
場所が気に入ったのか、移植前よりも沢山花が付きました。



シュンランの一茎二花 ↓

先日のものが判り難かったので、花を摘んでピックアップして撮りました。



アセビ ↓

孫と遊んだ公園の植栽品です。花にはやや遅れましたが、雰囲気は残っていると思いました。



サクラ ↓

丁度満開のようですね。今年は花の付き方・咲き方がやや少ないような気がしました。



サクラ ↓

夜間のそぞろ歩きの時間には、この明かりをつけてくれます。



ビワの実 ↓

びわの木に小さい実が付いています。成熟するまでまだ随分日数が掛かるようです。



ラクウショウ(落羽松) ↓

これはラクウショウの気根ですね。細かく言うと膝根(しっこん)となるようで、その役割は水中や過湿土壌などにおいて、普通の根ではうまく呼吸が出来ないために、地上に根の一部を出して、呼吸をしているのだそうです。
そういえばこのラクウショウはスギ科のヌマスギ属ということで、原産地のアメリカやメキシコでは湿潤地に自生しているそうです。



アマドコロ ↓

アマドコロがたくさん芽吹いてきています。そんな中には芽吹いてすぐ花を持つこんな気の早いものもあります。



ウラシマソウ ↓

グロテスクで、存在感抜群のウラシマソウがもう花から釣り糸を垂れ下げてきています。



オキナグサ ↓

花が終わってやがてこのように実を実らせ始めます。この姿が白髪頭のようになったときが種の採り入れ時です。 今年は実生苗を増やすつもりでいます。



センボンヤリ ↓

我が家のセンボンヤリは自然のものと違って日照条件が悪いので、花が咲きだすのが遅くなりました。
これからドンドン花が咲きだすと思います。

3/31日 葦毛湿原と背後の稜線歩き その6:イチゲキスミレ(一華黄菫)、ヒロハノアマナ マキノスミレ

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カタクリを見た後は、愛知県で一箇所だけ黄色く咲くスミレの自生地を訪ねることにします。
そのスミレの名前はキスミレと言いますが、小生がこのスミレのことを教わったときは皆がイチゲキスミレ(一華黄菫)と呼んでいましたので、それを踏襲してここではイチゲキスミレと呼んでおくことにします。
このスミレは愛知県内ではただ一箇所の稀少な植生ですので、杭を打ってロープを張り巡らし、周りの背丈の高い草を刈り払って保護するようにしてありました。
この措置には反対意見もあります。「わざわざ稀少植物のありかを盗掘者に知らせるようなものだ」という考え方ですね。
そして残念なことに、この冬にその惧れが現実のものになってしまい、実際に盗掘にあってしまったそうです。
盗掘者の貧しい精神構造に憤りと憐憫を感じます。今後そんなことが絶対に発生しないよう、日本人の良識の崩壊がなきよう願いたいと思います。

マキノスミレ ↓

稜線上でシハイスミレに出会いました。ここではマキノスミレが報告されていますので、おそらくそれだと思います。マキノスミレの母種がシハイスミレであり、厳密な区別はなかなか難しいようですね。




ツツジ ↓

ツツジの蕾が見えました。咲き出すのは未だ一ヶ月くらい先の話のようです。種類はモチツツジかヤマツツジか良く見分けずに済ませてしまいました。



丸坊主の尾根道 ↓

高圧電線と鉄塔のの保守のためとはいえ、これほどまでに下を刈り込まれると、今度は土砂が流れて、やがては鉄塔の土台が崩れはしませんでしょうか。



ミツバツツジ ↓

この稜線上でもミツバツツジが点在します。鮮やかな色彩ですね。



イチゲキスミレ(群生) ↓

今年もこの場所にやって来ました。 盗掘に遭遇しながらも、少しずつ増加しているような気がします。
これも地元の皆さんの手厚い保護活動の御蔭ですね。



イチゲキスミレ(近写) ↓

今回はズームレンズを持ち歩かず、普通のカメラの状態でのみの撮影です。風が強くて、こんな程度にしか撮れませんでした。




保護措置 ↓

地元の有志を糾合して、杭打ち・ロープ掛け、下草刈りなど、保護措置をやってくれているようです。



ヒロハノアマナ ↓

イチゲキスミレ自生地のすぐ脇に今度はヒロハノアマナの自生地が有り、隣同士なので、同じ措置がしてあり、これも幾分増加傾向にあると見ました。



ヒロハノアマナ ↓

未だ時間が早いので花は蕾みがちであり、俯きですね。時間が経てば花は上を向いてきます。



カンアオイ ↓

このカンアオイはイワタカンアオイのほうでしょうね。稜線上で沢山姿を見たものですが、近年は著しく数を減じてしまいました。



ヤブツバキ ↓

花の終末期のヤブツバキですが、たまに良い姿の花も残っています。



シュンラン ↓

藪の中に立ち入ってシュンランの株を見つけました。 本当に見かけることが少なくなり残念です。



尾根を下る ↓

この時季に見るべき花は見たような気がして、稜線を下りて、再度葦毛湿原を目指します。
今度はハルリンドウに出会えるかどうか・・・・。

3/31日 葦毛湿原と背後の稜線歩き その7(最終):再び湿原に戻り、今度はハルリンドウに出会える

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今回の訪問では、始めに湿原に立ち寄ったので、ハルリンドウの花から見る事ができると思っていましたが、時間が早くて未だ花が開いては居ませんでした。
そのために背後の稜線を歩いたあとにもう一度湿原に戻ろうと考えていました。

それからは山に上がり、ミツバツツジ、カタクリ、シュンラン、イチゲキスミレ、ヒロハノアマナなど春の魁とも言うべき素敵な花たちを見てから、再び湿原に下りて来ました。

湿原に入る前にちょっとだけわき道に外れて、気になるところに立ち寄ります。

テンナンショウ属 ↓

山の斜面でテンナンショウ属のタケノコのような芽生えを見つけました。これはスルガテンナンショウなのでしょうか。



バイケイソウ ↓

こちらは群生地から移植した、バイケイソウですね。生育条件が気に入っているのか、これも元気良く育っています。



メギ ↓

道の脇で小さな蕾を付けたメギの木を見ました。棘は少なかったですね。



湿原に戻る ↓

湿原内に戻ってくると、今度は人の姿がちらほら見えています。



復元措置 ↓

湿原の山裾に近い斜面のところも立ち木を切って、一部表土も一皮剥いでいます。




木道 ↓

ここも復元措置が執られたようで、雨後の水の流れが見えて頼もしいですね。どんな風に回復してくるのか楽しみです。
真夏のお盆頃にはサギソウの群舞が見られるかもしれません。




今度は日を受けて綺麗に咲いていました。以下にハルリンドウを5連続貼りします。
ハルリンドウ(群舞) ↓


ハルリンドウ ↓


ハルリンドウ ↓


ハルリンドウ ↓


ハルリンドウ ↓




ショウジョウバカマ ↓

花茎の伸びたショウジョウバカマもありました。季節が進めばこんな姿になってきますね。

3/31日 金山・雨生山(うぶさん)の春の花たち ?:桜の園を目指して歩いて行く

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葦毛湿原とその背後の稜線歩きは、比較的狭い範囲でしたので時間が余りました。
折角出てきたので、それでは他にもう一つ見ていこうと思い、新城市郊外の雨生山(うぶさん)・金山に行くことにしました。
車で40分くらい移動した後、今回は桜の花が咲いていますので、「桜の園」という桜を各種植えてある場所を目指すことにし、そこに行くのに便利良い場所に車を置きました。

工程図 ↓

ここでも駐車地点(出発地点)から右回りで歩いて来ました。



断面図 ↓

低い山ですので高低差はそれほど苦にはなりません。歩いた距離は7km弱でした。



登山口 ↓

ここから歩き始めます。



アセビ ↓

いかにも園芸種といった、花付きの良いアセビが出て来ました。



「桜の園」の片鱗 ↓

行く手に桜の花が見えてきました。「桜の園」が近付いてきます。



シデコブシ ↓

これも園芸モノですね。人里近くて、道沿いにこういう植栽ものが顔を出しています。



陽光桜 ↓

先ほど遠くから見た桜はこの「陽光桜」だったようで、神社にたとえると「桜の園」が本殿ならば、この陽光桜は参道の入口の鳥居みたいな位置にあり、「桜の園」へはまだこれから先にしばらく歩かないとならないようです。



ショウジョウバカマ ↓

ショウジョウバカマが固まっていましたので全体的に撮りました。まだ時季が早いために小株ですね。



サルノコシカケ ↓

松の枯れ木にサルノコシカケのかわいいものが付いていました。触ってみると、大きく成長したものとは違って、柔らかく、幾分ヌメリ気を感じました。



とても共感できます。 ↓

この言葉に激しく同感! 太田道灌ですね。 だけど世紀を越えたので今度は「二十二世紀」となるのが良いかも知れませんね。



吉祥山 ↓

自分の立ち位置が少し上がってきて、見晴らしが良くなりました。近くにある吉祥山がいつものように温和な姿で見えています。



本宮山 ↓

小生がかつてホームグランド的に思っていた本宮山も良い姿を見せてくれています。
今年はまだあそこを歩いていませんから近いうちにご挨拶に行かねばなりません。



サルトリイバラ ↓

恐ろしく棘の強いサルトリイバラにも蕾がついて来ました。見るだけなら花も実もそれなりに良さがありますが、藪漕ぎでこれに出合うと手ひどくいじめられます。



桜の園の始まり ↓

山が一定の高度に達すると、辺り一帯が桜の植樹帯となり、いろんな種類の桜の木が植えられています。
正式には「世界の桜の園」と言うそうで、学校を定年退職した方が、個人所有の山を地元の人達と協力して、世界中の桜の木で埋め尽くそうという壮大な実験場の様な場所です。
「日本に3百余種、日本以外の国に百余種がある桜をこの山で咲かせたい」「世界の人々の手でサクラの園をつくりたい」
二つの願いを込めて名付けられたそうです。
ここがどのくらいの広さなのかは良く判らなくて恐縮ですが、一回りするのに小一時間掛かります。
現在では9千本以上植えられているようですが、未だ木が若いのであと5年後・10年後には相当立派な桜の名所になることと思います。

3/31日 金山・雨生山(うぶさん)の春の花たち ?:桜の園をすり抜けて金山を目指して歩いて行く

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山を登ってきて桜の園のところまでやって来ましたが、沢山ある桜の木を眺めることなく、その脇を通り抜けて、金山を目指して山懐に潜り込むことになってしまいました。

このレポートで満開の桜の花を期待された方には申し訳ないと思いますが、何ゆえのことなのか、足が桜の花のほうには向かってくれませんでした。
こんなときにひねくれ者の地が出てしまったようですが、桜の花は盛りの時季なので何処に行っても見られますが、このときの心境としては、そういうものよりも山でしか見られない花に対して切実な「見たい願望」が働いたのだと思います。

そういう言い訳をしておいてから金山と雨生山のレポートを続けます。
羊歯植物 ↓

道の脇に羊歯植物が出て来ました。先端を丸くグルグル巻いて、見事な造形だと思います。



ハルリンドウ ↓

時節柄この場所でもハルリンドウにたくさん出会いました。しかし、くどくなりますのでここでの登場までに止めておきます。



愛の鐘 ↓

「この鐘を鳴らして幸福になりましょう」とありましたが、今回はこれ以上幸せになると罰が当りますのでパスしました。



ミヤマシキミ ↓

回りの木が北風を防いでくれて、日あたりの良い場所・・・・こんな別天地でしたら花の咲き出すのも早いですね。



ヤマザクラ ↓

ヤマザクラの高木が出て来ました。ソメイヨシノの豪華に咲く姿も素敵ですが、それよりもこちらの慎ましく節度を持った咲き方のほうに好ましさを感じる小生が居たりします。
青空を背景にして、暖色系の若葉が実に美しいですね。
時刻は正午を少し過ぎました。 山中のこの場所で”お花見”をしながらお昼ごはんにします。



アオキ ↓

腰を据えてご飯を食べながらあたりを見回しますと、動いていては見えない景色なども見えてくることがありますね。ここでは3っつの「発見」が有りました。
その1は・・・・このアオキの今年初めて見る花でした。(♂花)



キブシ ↓

次はキブシでした。この花には気付かずに通り過ぎたはずですが、口をモグモグ動かしながら見ている中で見つけてしまいました。 これも静かな咲き方ですね。



飛行機雲 ↓

最後の3っつめはこれです。飛行機雲がかなり長く尾を引いています。
静かな山中で、たった一人、昼ご飯を食べながら雲の尾を引くジェット機をぼうっとして見ているなんて、贅沢すぎて、確かに呆け間近かもしれません。



金山までの登り ↓

ランチライムを終えて、再び山道を歩き始めます。歩き始めはこのように水の染み出した道でした。
前日はかなり纏まった量の雨だったようです。
ここから薄暗いような針葉樹林の下を歩いて行きます。



林道と出会う ↓

大した高度の登りではありませんが、それでも比較的強めの傾斜を根気良く登っていきますと、やがて林業用の作業車のみを通す地道の車道とクロスします。これを横切って山道は続いていきます。



カラスザンショウ ↓

やがて太いカラスザンショウの木を見つけました。 この山裾でも太い木を見ています。
あたりは依然として針葉樹林の薄暗いようなところですので、夏なら日光直射が遮られて助かりそうです。



金山の県境稜線が近付いた ↓

やがて針葉樹林が切れるような感じとなり、あたりの明るさが増してきて、県境の稜線が近いことを感じさせてくれます。




ヒイラギ ↓

辺りが明るくなるとこのような葉の広い樹種も出てきます。



金山山頂が見えた! ↓

そして県境稜線に乗り上げ、行く手に金山の山頂が見えてきます。
この稜線は二週間前に歩いた二川駅から松明峠ー葦毛の稜線ー電波中継所ー座談山ー神石山ー多米峠ー大知波峠ー本坂峠ー坊ヶ峰ー中山峠ー平尾山ー宇利峠まで来る稜線で、宇利峠ー雨生山ー赤ハゲー金山と続く尾根道なのです。
この尾根が愛知と静岡の県境をなすのは神石山からであり、それがずっと北東方向に伸びて愛知県最奥の豊根村で天竜川と接するところまで続くようです。
もっともJRの東栄駅辺りからはこの稜線の続きがどれになるのか不鮮明となってきますが・・・・。

3/31日 金山・雨生山の春の花たち ?:赤ハゲまでの稜線の道 シキミ 宮標石 フモトスミレ センボンヤリなど 

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ここを歩いてから早や12日が経ってしまいました。
記事更新速度が遅いので、仕方のないことですが、どうか気長にお付き合いください。

今回は金山の山頂から下り、尾根道を南西に進んで行きます。
金山に向かって登って来たときは北斜面で針葉樹の植林帯の中でしたので陰鬱な感じの道でしたが、今回の部分ではそれとは変わって、明るい潅木帯を進むことになります。

金山山頂の三角点 ↓

本日歩いた中では一番標高の高い場所となり、423メートルとなっています。
この三角点が二等であったのか、それとも三等だったのかは石の上部が欠けていてしっかりとは確認できませんでした。



本宮山 ↓

山頂には北側に反射板が設置されていて、そこから北西側に僅かに景観が得られます。
本宮山がやや霞んだ中に立っています。



クロモジ ↓

山を下り始めると、山頂のほんのすぐ近くでクロモジの花も咲きはじめていました。



シキミ ↓

人里では良く見る花ですが、ここのものは一本だけでしたが、南に向いて咲いていました。



金山から下る尾根 ↓

この道を下りきると、後はなだらかな明るい尾根道を黙々と歩いて行くことになります。



宮標石 ↓

ここにも宮標石が顔を出します。県境はこのときにはすでに定まっていたのでしょうか。



御料局三角点 ↓

これも宮標石ですが、こちらは「御料局」と表示されていました。上記の宮標石の丸の中に「宮」の字は図案化されたものなんですね。



雨生山 ↓

やがて辺りが赤茶けたハゲ山の様になり、裸地となった場所に来ました。(この場所を小生が勝手に「赤ハゲ」と名付けています。)
ここは蛇紋岩の貧栄養の地味で、やや特殊な植生があります。しかしその特徴は秋により顕著に現れるようで、今はそのことを体感できません。
正面に雨生山が、その右奥に吉祥山が見えます。



「赤ハゲ」のケルン ↓

「赤ハゲ」にはケルンが積んであります。これがもう長い年月に亘りますので、このケルンはこの場所の目印になっていることでしょうね。



平尾山 ↓

「赤ハゲ」からは先日歩いた豊橋市の最高峰である平尾山が見えています。



坊ヶ峰 ↓

そしてその左手には坊ヶ峰も見えていました。先日歩いているだけに懐かしく眺めることが出来ます。



センボンヤリ ↓

この山に来て、是非見ておきたいセンボンヤリにやっと出会えました。貧栄養の土壌の中で咲いて来ているのですから、他の場所で咲くのとは有難さがちがうと思いました。



フモトスミレ ↓

白い花が固まっていましたので、センボンヤリが纏まっているなと思いながら近づくと、これはフモトスミレでした。
朝に葦毛湿原に向かう林道入口では見て来ましたが、ここで見るとは思いませんでしたね。

3/31日 金山・雨生山の春の花たち ?:雨生山山頂まで 途中で得られた山岳展望など 

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赤ハゲ」というこの稜線上の裸地をあとにして、これから先は雨生山山頂まで目指します。
途中に展望の良い、稜線上の突起が有り、ここからは奥三河の山が良く見えます。
そこで山岳展望を楽しんだ後、雨生山の山頂まで足を伸ばします。

風が相変わらず吹いていて、そのために遠くまで見通しが利くようになっています。
これなら、朝登った葦毛湿原背後の座談山から、富士山が見えるようになって来たかもしれないと思いました。
今日はもう一度葦毛湿原の方へ引き返す気持ちはありませんが、山の天気は儘ならない物ですね。
レポートを続けます。

金山山頂の電波反射板 ↓

先ほど歩いてきた金山山頂と電波反射板が見えています。




明神山と南アルプス ↓

三ツ瀬明神山と、真ん中手前は常寒山、そして右に雪を頂いた南アルプスが見えています。塩見・荒川・赤石・聖といった3000m峰が少しだけ見えているようです。
今回は望遠レンズを持っていかなかったので、小さくしか撮れません。



奥三河の山 ↓

ここからは奥三河の山並みもよく見えます。そのほかに左の奥に恵那山も見えていますが、この画面ではとても判りづらくて、殆ど見えていません。



浜名湖 ↓

尾根の反対側には浜名湖も見えています。



ネズミサシ ↓

稜線上ではネズミサシが背丈が低くても実をつけています。



ここでもケルン ↓

展望好地のこの場所でもケルンが積まれていました。




雨生山側の反射板と中宇利の集落 ↓

今度は雨生山側の電波反射板と中宇利の集落を見下ろします。



吉祥山と本宮山 ↓

ここからは二つの山が程よい遠近感で並んで見えます。



雨生山山頂直近 ↓

この尾根をもう少し歩くと山頂になります。
尾根道の両側は蛇紋岩地特有の痩せた地味の斜面上に特有の植物が生育しています。
秋なら尾根上でオケラの花を見たりします。



クサボケ ↓

こんなところにクサボケの暖色系の花が咲いていました。春が始まったばかりの、花の少ない今は、貴重品です。



雨生山山頂 ↓

雨生山の山頂に着きました。これから北に向けて急斜面を下りて行くことにします。
(今回はきちんとした予定線を引かずに、行き当たりバッタリ出歩いていますので、大変自由度が高い山旅となっています。)

4/13 雨の来る前に拙庭の花を見ておこう

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今日は寝起きがやや遅かったのですが、雨戸を開けてみると良い日がさしていました。
しかしそれは朝のうちだけだったようで、昼近くから日が翳って来てしまい、午後は折角外に干した洗濯物を、家の中に取り込むような空模様になって来ました。

今日咲きはじめた牡丹の花があったので、今のうちに写真に収めて置こうという事で、カメラを持って春の花を撮っておきました。

赤牡丹 ↓

これが咲き始めの一輪です。今年はどれだけ咲くか楽しみです。



ピンクの牡丹 ↓

これはピンク咲きの株ですが花を開くのは雨が上がってからでしょうね。



白花の牡丹 ↓

これは小生の一番好きな牡丹ですが、これは雨と相性が良くて、花が咲くときに必ずと言ってよいほど雨を呼びます。
すると花の形が崩れてしまい、もう見るに耐えなくなります。今年はどうでしょうか。



オキナグサ ↓

オキナグサの群舞ですね。これは植え替えが必要かもしれません。今年はオキナグサの株が随分消滅しましたので、心して向き合う必要が出て来ました。



サクラソウ ↓

花を撮っていると、山の神様が「良い匂いがする」といいますので、花に鼻先をくっつけて匂いを嗅ぎますがサッパリ分かりません。 小生はこういう匂いが嗅ぎ分けられないようです。



ダッチアイリス ↓

これもこの週のうちに咲いて来るでしょう。



チューリップ ↓

白花の方は撮りそこなってしまいました。今を盛りと咲いている赤花を記憶に留めておきます。



ヤブレガサ ↓

山では既に見かけてきましたが、我が家のものもやっとお目覚めして来ました。以前は植える場所が合わなかった所為か瀕死状態でしたが、移植後に息を吹き返して来ました。



エイザンスミレかヒゴスミレか大迷いしています。 ↓

これは園芸種でしょうね、狙った場所では絶対に根付かず、種を勝手に飛ばして、そこでのみ育っています。
そんなわけで、毎年咲く場所が変わっていきます。

※始めはエイザンスミレとしてアップしましたが、コメント欄にてスミレの分類に詳しいkeitann様よりヒゴスミレではないかとご提示も頂きました。
小生は葉の分れ方から分類していますが、その見分け方が3分岐なのか、5分岐なのか分かりにくくて迷っています。(葉を手に取って観ると3分岐なのです。)
花の白い色から判断するとヒゴスミレに傾きますが、花の色での区別は微妙なことがありますので、あまり得意とはしていません。



カリン ↓

実生のカリンです。よその家の塀の外で、U字溝に落ちていた実を拾ってきて実生に挑戦しました。
その後5年くらい経つのでしょうか、今年初めて花を咲かせてくれました。



ケマンソウ ↓

別名は鯛釣り草でしたか、この花の形はコマクサによく似ていますね。



オドリコソウ ↓

踊り子さんたちが輪になって踊りだしました。
草がすっきりと立ち上がらずになよっと斜上しています。密生しすぎたのでしょうか。

3/31日 金山・雨生(うぶ)山の春の花たち ?(最終):雨生山山頂から急勾配を真っ直ぐ下って戻る

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雨生山(うぶさん)の山頂に付いたら、後はもう戻るだけになります。
戻る道にはいくつかありますが、今回は下を目指してほぼ一直線で下る傾斜の急な道を採りました。
これですと道中の見晴らしが良いことと、同じ道を歩かないで済むのです。
もしかしたら新しい花で見落として来たものもあるかもしれませんので、そういうことに期待しながら道を下って行きます。

ヒサカキの赤い花 ↓

最初に目に付いたのは、赤い花のヒサカキでした。
白い花には沢山出会ってきたのですが、このように赤味を帯びた花には今日は始めて合いました。
ややピンボケで残念でしたが、ご容赦ください。



東名高速道路を見下ろす ↓

やがて東名高速道路が見下ろせるところに来ました。雨生山は宇利トンネルの上に有る山なんです。



センボンヤリ ↓

この花に出会えるのではないかと予感しながら歩いていたのですが、そのとおりになりました。
しかし、生えていた環境の面では予測とは少し違っていて、この花は木の根元で咲いていました。
ここでは5輪ほど目にしました。



ヤマザクラ ↓

人里のすぐ近くで、上下二箇所に送電線の鉄塔がありました。
その上部にある鉄塔の基部付近で山桜が咲いています。




シュンラン ↓

シュンランはその少し下の山中で見ました。



コクラン ↓

コクランもそんな環境でしたが、この花はたしか梅雨入り前に咲くものだと思います。藪蚊に刺されながらこの花を写していた記憶があります。



下山地点 ↓

下山地点にはこんな立て札がありました。個人の持ち山部分が有るようですね。
ここから地道になっている一般道を歩いて車を置いた箇所まで戻ります。



ムスカリ ↓

民家の庭先でムスカリが咲いています。街中とは違い、山里では家々の境界にブロック塀を張り巡らす野暮はしないようです。



シナヒイラギ ↓

綺麗に赤い実がまだ残っています。モクセイ科のヒイラギとは違って、こちらのシナヒイラギはモチノキ科モチノキ属になるようです。



牧場 ↓

牛舎で飼われている牛とは違って、開放的に飼われているこんな牛なら、乳を飲むにしても、肉を食べるにしてもストレスの無い良質のものとなるでしょうね。


キジムシロ ↓

車を置いたところに戻って来ました。直近の田んぼの縁ではキジムシロが満開でした。




歩行数 ↓

葦毛湿原背後の尾根と、金山・雨生山を歩いた合計でこういう数字になりました。
(相変わらずピンボケ画像で締めくくりになってしまいました)

緩慢な進行にお付き合いいただきましてありがとうございます。

4/11日 藤原岳を孫太尾根から山口まで ?:下山地点で待ち合わせて登山口まで走り、歩き始める

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三河のお友達の"こりんさん"と藤原岳を歩いて来ました。
どうせ歩くなら藤原岳を端から端まで歩いたほうがスッキリするので、孫太尾根から歩いて山頂部を通り、木和田尾を下る道にしました。

お天気のほうは晴れ男のこりんさんの神通力が叶って晴れましたが、遠くの見通しについては雨男の小生が、心ならずも力を出してしまいました。

しかし、道々の花模様は悪くは無くて、満足感を味わえた山旅でありました。
そのレポートを8回に亘ってゆっくりやって行きますので、気長にお付き合いください。

まずは行程図 ↓

南から北に右回りで歩きました。歩行距離は16.4kmとなっていました。



鳥瞰図 ↓

この図では左から右に歩いています。
ひと山の頂を踏んで端から端まで歩いたことが分かります。



断面図 ↓

高度差の1000mを登って下りたということになり、山中での10時間をたっぷり堪能できました。



待ち合わせ場所 ↓

今回の行程図の下山点で待ち合わせしました。小生は一時間も早く着いてしまい、そこで用足しを済ませたり、ストレッチをしているうちに、こりんさんも30分早く来てくれました。これは山でゆっくり出来ますので、有難い誤算でした。 早速一台の車で登山口まで移動します。



登山口 ↓

登山口は北勢町の字名が新町というところと思いますが、目の前がお墓ですね。私たちが一番乗りでした。(その後、他の人に追いつかれもせず、追い抜きもせず、二人だけの静かな山旅に終始します。)



ここから山に分け入ります。 ↓

登山口はいきなり分岐が有り、そのために先年はここで不用意に違う道に迷い込んでしまいました。



尾根を目指す ↓

今回の山旅は長大な孫太尾根を歩くことになりますが、ここではその尾根を目指して植林の道を登っていきます。



孫太尾根の始まり ↓

歩き始めて15分ほどで尾根について、これから5時間近く孫太尾根を藤原岳展望丘目指して登っていくことになります。



ミツバツツジ ↓

この尾根道は左側が崖になっていて、そんなところではこの時季の定番であるミツバツツジが出てきます。しかし、このミツバツツジはこの一帯でしか見かけませんでした。



アセビ ↓

アセビの木は随分広く分布していて、この道中で沢山見掛けました。



コクサギ ↓

コクサギはまだ蕾でしたが、新芽には勢いが有り、葉をちぎると独特の臭気が辺りに漂います。



コショウノキ ↓

ジンチョウゲ科のコショウノキが出て来ました。のちほどこれの匂いを嗅いで見ましたが、矢張り小生の鼻では嗅ぎ分けることが出来ませんでした。
自分的にはこの花にジンチョウゲのような芳香が有るかどうかは確認できませんのが残念です。

4/15日 春爛漫 花緩慢? ゆっくりと庭の花

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良い天気が続いています。地面がカラカラで雨が欲しいのですが、そちらはお預けを喰らっています。
気温が上がり、いよいよ春爛漫の気分が高揚して来ました。

庭に白咲きの牡丹があり、蕾を膨らませていたので、今日の開花を期待していました。
朝からいつ蕾を開くか期待していましたが、なかなか動き出してくれません、昼過ぎになってやっとつぼみが緩んで、花びらを展開し始めましたが、思うようには開ききりませんでした。

白牡丹 ↓

本日17時現在、今日のところはこれまでです。この姿のまま夜を迎えますが、こんなときに雨に降られると、もう形が崩れてしまいます。傘を差し掛けることなく、明日の朝を迎えさせますが、果たして明日は期待に応えてくれるでしょうか。



赤牡丹 ↓

右の花と左の花を見比べますと微妙に色が違いますね。
赤みが強いのは左で、右の花はピンク掛かっています。同じ株からこのような色変化が出て来ました。



デンドロ ↓

今はこのデンドロが花盛りを向かえています。香りはありません(ようです。)。




ダッチアイリス ↓

先日のつぼみがやっとこの姿に移行して来ました。



ストック ↓

大柄なストックで背丈が50cmくらいあります。流石にこの香りは感知できます。



カンアオイ ↓

ついこの間まではカンアオイの葉がみすぼらしくなっていましたが、今日気がつくと新しい葉が沢山拡がっていました。
しかし、なぜか葉にテカテカ光る部分があります。



シュンラン ↓

そのテカテカ光る部分はカンアオイの隣に植えてあるシュンランの葉にも来ています。
おそらく頭上に有る椿の木にアブラムシが付いたのでしょうね。
早速本年初めて消毒を施しました。



オモト ↓

オモトの根際に花の穂が付いています。まだ開花前のようですが、今年も実をつけて欲しいものです。
日当たりがやや良すぎるようですが、今のところ上手い日除け方法を思いつきません。



シャガ ↓

葉に斑の入ったシャガに花が来ました。普通のシャガとは違って、株に元気が無く葉に不規則な枯れが入ったりします。他人からの頂き物ですので、無碍には出来ないので何とか丈夫に生育して欲しいと願っています。

4/11日 藤原岳孫太尾根 ?: 朝まだき 石灰岩の露出地帯を登っていく 

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歩き始めは午前6時頃でした。 山の朝早くの冷気が心地よく身体を包んでいます。
手袋をしない指先を冷たく感じていますが、手袋をしたときの便利さと、それをしないときの自由度を量りにかけて、結局しないまま歩き続けることにしました。

竜ヶ岳 ↓

この尾根の急峻な崖は、間に青川を挟んで、対岸に竜ヶ岳の大きな山体を見せています・
近頃は日の出の時間が大幅に早まって5時半頃になっています。
この写真を撮った時刻は6時45分ですが、竜ヶ岳は目覚めたばかりのような姿で横たわっています。



ヒメウズ ↓

孫太尾根歩きは5時間に及びますが、この山全体が石灰岩地でありますので、太平洋小野田セメントの採掘地でもあります。
この孫太尾根歩きは採掘地を眺めながら歩く道でもあります。
そんな山ですからこの尾根でも石灰岩の露出地帯が出てきます。そうすると、特有の植物も出てくるわけですから、期待が高まります。 
ヒメウズは体の小さいものが出て来ました。



シキミ ↓

シキミは藤原岳の登り始めのところと、下る途中の両端で見ましたが、なぜか下る途中で見たものは殆ど花をつけてはいませんでした。 
ところが、こちらの孫太尾根側ではこれ以後も盛大に花を付けた姿を多く見ました。



タニギキョウ ↓

何かの拍子にちょっと立ち止まったその足元にこの花を見ました。花が小さいので、立ち止まらなかったら見つけることは出来なかったことでしょう。



ムラサキケマン ↓

地味が痩せているからなのでしょうね、背丈の小さなムラサキケマンが登場して来ました。




ミヤマハコベ ↓

ミヤマハコベの花としてはやや小ぶりのものが出て来ました。
今のところは花の形がどうあれ、とにかく遇ったものは撮っていくことにしています。



カタクリ ↓

この尾根にもカタクリガ点在していました。このときの時刻は午前7時17分、光りが当ってこないのでまだこんな姿です。



ヒトリシズカ ↓

こりんさんがまず最初のヒトリシズカを見つけてくれました。
この孫太尾根歩きではこのあと何度も何度も姿を見せてくれます。



ミノコバイモ ↓

花がややすぼんだミノコバイモが出て来ました。
この姿は花の咲き初めなのかそれとも終末期のものか判断が付かなくなりました。



ミノコバイモ ↓

これは花の盛りの姿ですね。



ミノコバイモ ↓

失礼してスカートの中を覗き込むような盗撮まがいのことをしました。 いくら相手が花であっても、不自然であり、若干の後ろめたさを感じてしまいます。



オモト ↓

実をつけたオモトも複数回見ました。 この植物は石灰岩地を好むようですね。

4/11日 藤原岳孫太尾根 ?:ヤマアイ ヒロハノアマナ ミヤマカタバミ ミスミソウ カテンソウ など

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歩き始めて50分くらいすると昨日記事の石灰岩露出地帯に到達しますが、そんな尾根道を小気味良く高度を上げて行きます。
高度を上げるにつれて、いよいよ孫太尾根歩きの、心踊る場所に差し掛かって来ました。

大げさに表現すると目の前、踏み出す足の先に植物がドンドン出てくる感じになってきます。

そんな花模様を記事にして進めてみます。

ヤマアイ ↓

大変地味な花で、しかもまだ蕾のようですが、これも石灰岩地に特有の植生ではないでしょうか。




ヒロハノアマナ ↓

ヒロハノアマナは時間が早いのでまだこんな姿ですが、これから日を受けるに従い、花が上を向いてきます。その花はまた後で出てきます。



ミヤマカタバミ ↓

これも同じく時間が早いために花が開ききっていませんが、後ほど開いた花を見せてもらえます。



ミスミソウ ↓

ミスミソウを雪割草とも呼びますね。日本海側では色彩豊かに咲きますが、ここでは大部分が白い花です。そんな訳で小生的にはミスミソウの初々しいこの姿がとても好みなのです。



ミスミソウ ↓

これは少し日にちの経った姿のようです。



セントウソウ ↓

セントウソウの小さな花も見ました。時季的には少し遅れたようです。



カテンソウ ↓

これまた小さな花のカテンソウも出て来ました。もう少し近付いて撮ればよかったのですが、今回は望遠一本で対面して行きます。




セメント採掘場所と展望丘 ↓

本当ならこれから登る展望丘を主役にして写すところかもしれませんが、今回は右側のセメント会社の山肌採掘痕を見ることを主眼として撮りました。画面左側のややが尖った均整の取れた峰がこれから目指す展望丘です。




潅木帯を行く ↓

石灰岩の露出地を忠実に何処までも歩く道ばかりでもなくて、斜面の土の上を歩く道も出てきます。
あたりは潅木の疎林で明るい尾根道が続いています。



ヤマシャクヤク ↓

花の時期には早くて残念ですが、ヤマシャクヤクの株も散見します。蕾を持つものも時々現れます。



スミレ ↓

さぁ、苦手のスミレの分類です。どなたか名人のご意見を頂きたいと思います。
ナガバノスミレサイシンという選択肢は如何でしょうか。



ヤブレガサ ↓

ヤブレガサのユーモラスな姿もここで出て来ました。

4/11日 藤原岳孫太尾根 ?:ブナの大木 カタクリ ユリワサビ オニシバリ 霜柱など

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時刻は午前九時を少し過ぎ、歩き始めから展望丘の山頂まで5時間掛かるという、この長大な孫太尾根歩きも、この記事上では最終場面が近付いて来ました。

天気は晴れていて暑さも寒さも感じない申し分ないような”山日和”であります。
ちょっとの間はやや緩傾斜の尾根道が続いていて、展望丘のある山体に少しずつ近付いていきます。

ブナの大木 ↓

尾根上にブナの大木がニョキっと現れました。その幹には「1996 12.26」と刻まれていて「←」と方向を示す印も刻まれています。
かかる心無い行為をした人はその後15年経ちどんな人生を送っていることでしょう。



カタクリ ↓

まだ朝が早いのか、花びらの反りかたが足りません。
まともな花は見られないかと思っていましたが・・・・・・・・



カタクリ ↓

さに有らずで、こりんさんが見事に咲いた花を下の斜面に見つけてくれました。
早速そこまで下りて撮ります。



展望丘山頂 ↓

展望丘の最高地点が見える場所がありました。位置の関係で右側の方が高く見えていますが、左側に展望丘の最高地点があります。



展望丘の拡大 ↓

そこをズームで寄って拡大してみます。登山者の姿まで見えてきますね。あそこへ行くまでにまだ一つ、きつい登りが待っています。



霜柱 ↓

今朝までの寒さはこんなところにも記録されています。



桑名と木曾三川方面 ↓

眼下に桑名と木曾三川方面が見えています。木曽三川とは濃尾平野を流れる木曽川、長良川、揖斐川の3つの川のことですが、じつは長良川と揖斐川は、伊勢大橋と揖斐長良大橋の中間付近で合流して一つの川となっていますから伊勢湾に注ぎ込まれるときは二筋の流れとなっています。



竜ヶ岳・治田(はった)峠からの道を合わせる ↓

時刻は10時17分。歩き始めて4時間以上経ちました。ここで左からの山道を合わせます。
竜ヶ岳から治田(はった)峠を経由してくる道ですね。
ここから展望丘の山体に直接取り付き、いよいよ最後のきつい登りが始まります。



セツブンソウ ↓

楽しみにしていたセツブンソウとの対面は花が咲き終わったみすぼらしい姿ばかりで、既に種を作りはじめているこんな姿もありました。



岩石累々 ↓

こんな登りもあります。石灰岩地ですので、そこに特有の植物相が有り、この登りはきついけれども、幸せ感一杯の時空であります。



ユリワサビ ↓

岩陰に小さな花が咲いていました。ユリワサビですが、望遠レンズ一本でムリムリに写していますので、花のつくりまでは見えませんが、却って全体的な雰囲気は出ているかもしれません。



オニシバリ ↓

この山では明るい樹陰でしばしばこの木を見てきましたが、ここでは明るい日を受けて花を一杯つけていました。こういう環境で咲くのを見たのは珍しいことでしたので、ここで撮っておきます。



4/11日 藤原岳孫太尾根 ?:展望丘山頂で景色を楽しみ、避難小屋まで行く

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石灰岩の露出したガラガラの岩場急斜面を攀じると、そこは藤原岳展望丘山頂部の広い一角に登り詰めたことになります。
藤原岳の山頂部一帯は準平原のような広さとおおらかさが有り、昔は山スキーで賑わったところとも聞いています。

ここまで登ってくると眺望は抜群の筈なのですが、今回はそう遠くまでは見通しが利きません。
冬晴れの時には北アルプスまで視界が拡がるようです。

急登を登り詰めたことによって道の勾配は無くなりましたが、足下は岩がゴツゴツした道ですので、展望丘の最高地点までもう少しの間、慎重に足を置く場所を選んで歩運びして行きます。

展望丘山頂はすぐそこ ↓

展望丘は指呼の間に迫っています。 晴れた空に感謝ですね。



こんなところにエビネ ↓

岩の前にエビネが出て来ました。葉をよけてみると、ちゃんと花芽が上がっています。
三河でエビネを見るときは樹陰の半日陰ですが、ここは岩稜帯で、標高1100mを超していますので、高原冷涼地ということになり、こういう日曝しの場所でも充分生育可能なのですね。
ここでエビネを見つけたのは大収穫でした。



展望丘山頂から南方面 ↓

藤原岳「山頂」の展望丘につきました。 「山頂」と鉤括弧つきで書きましたのは、じつは藤原岳の最高地点は天狗岩といい、ここから直線距離1キロメートル北西の別の場所にあるからなのです。
しかし、この場所は高さこそヒケを取りますが、風格はそれなりのものを持っています。
ここからは鈴鹿山脈の南方面が見えています。




御池岳を見る ↓

「山頂」に立つのは小生です。体の左に見える山は鈴鹿山脈最高峰の御池岳丸山です。
体に隠れているのは藤原岳最高地点の天狗岩です。



今度は人物をどかして ↓

小生をどかして撮ると今度は御池岳丸山と藤原岳天狗岩のツーショットとなります。



天狗堂方面 ↓

画面の真ん中に有り、富士山型の均整の取れた山は天狗堂という山のようです。この山に興味が湧きましたね。



ごく薄く伊吹山 ↓

ごく薄くですが、伊吹山も見えています。分かりますか?



倒れた石碑 ↓

山上に文字の刻まれた石が仰向きに横たわっています。「普寛霊神」とありますので、石碑のようですね。「山頂」で他にももう一つこういうものを見ました。
このような大石ですのでここにあったものを彫り込んだのでしょうね。
以前は立っていたのでしょうか、それとも以前から寝ていたのか。
だとすると人に踏まれてしまいますが・・・・・



セツブンソウ ↓

「山頂」直下でやっとセツブンソウらしい姿をとどめた花を見つけました。




キクザキイチゲ ↓

そのセツブンソウとは道を挟んでその隣にキクザキイチゲも見ました。
白トビしてしまい見苦しいですね。
「山頂」をあとにして、避難小屋方面を目指して下って行きます。



赤いアセビ ↓

山上部分は準平原のようになだらかになっていますので、幾らも下らないうちに最低鞍部に着きます。
原のようになったところの中央付近でいつも見る赤み掛かったアセビが出て来ました。



避難小屋手前 ↓

原を登り返すと避難小屋があります。小屋に着いたら中をちょっと覗いてみましょう。

4/11日 藤原岳孫太尾根 ?:なだらかな頂稜部を天狗岩までのどかに歩く

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これまで孫太尾根を歩いてそこで見た花などを書いて来ましたが、この山が田中澄江さんの「花の百名山」に記述された全国有数の花の山であるということにも触れておきたいと思います。

藤原岳は「花の百名山」のなかでは84番に挙げられていて、(そこで見た特徴的な)花の名前はアワコバイモとなっているようです。
(当時はアワコバイモでしたが今ではミノコバイモと訂正されています。)

このときの花行脚では、藤原岳には聖宝寺コース(今は通行出来ない?)から登り、大貝戸道で下っているようです。
この本を全部は読んでいないので詳しくは分かりませんが、八合目の聖宝寺道と大貝戸道の合流する場所で折り返したのではないかと推測しています。

この折に出逢った豊富な花々に感激しながら「こんなに草花を見るのは初めてだ、素晴らしい」を連発していたそうです。
このときに出逢えた花は:
エイザンスミレ、イチリンソウ、ニリンソウ、アズマイチゲ、エンレイソウ、キクザキイチリンソウ、フクジュソウ、レンプクソウ、カタクリなどで、八合目付近の谷では、アワコバイモ(ミノコバイモに訂正)やヒロハノアマナを初めて見て「それだけで登ってきた甲斐があった」といっていたそうです。

上掲の内で小生とこりんさんとで登った孫太尾根コースではエイザンスミレ、イチリンソウ、レンプクソウ、ニリンソウを見つけられませんでしたが、それ以外はすべてクリアしていてそのほかにもっと沢山見ていますので、もしも彼女にこのコースを歩かせて差し上げたら、どんなに驚き、喜んだことでしょうね。

今回のレポートでは避難小屋の内部を覗いてから、小屋の裏手に出て、なだらかな頂稜部を花散策しながら藤原岳最高地点の天狗岩まで到る道のりの景色です。

避難小屋の内部 ↓

いつもは通過するだけの避難小屋ですが、久しぶりに内部を覗いておきます。二階建てになっていて、二階は板張りの居住空間でした。一回は土間風でこうなっています。



ヒロハノアマナ ↓

避難小屋から出て裏手に上って見ると、そこは広大な平原になっていて、そんな中で、”日本産チューリップ”は日を受けて嬉々として天を仰いでいました。



アズマイチゲ ↓

この当り一帯にあったキンポウゲ科アネモネ属の”イチゲ”類が激減してほぼ全滅でした。
おそらく鹿の食害でしょうね。聞く所によると全国平均の数倍以上の密度で棲息しているそうです。



キクザキイチゲ ↓

キクザキイチゲの中でも瑠璃色の花も見られたものでしたがそれは全滅していて、僅かに白花が一輪か細く咲いていました。 憎っくき鹿の奴め! と呪わずには居られません。



頂稜部の風衝地帯 ↓

のどかな景色の中に丸まっている小樹木はメギですね。風に曝されてこんな身の守り方をしています。
この木が鹿に食べられないのはそこら中に棘を持っているからですね。
鹿さえいなければこの景色も変わっていることでしょう。



遠くに霊仙山 ↓

準平原の向こうには霊仙山が見えます。あの山も石灰岩地でフクジュソウ、セツブンソウ、ヤマシャクヤク、ミスミソウなど稀少植物の宝庫ですが、あそこも鹿による食害の酷いところです。



フクジュソウ ↓

昔このあたりで沢山見たフクジュソウが影を潜めました。フクジュソウは毒草ですので、鹿が食べることは無さそうです。となりますと、自然減か人的な要因なのでしょうか。
どちらにせよ残念なことです。



フクジュソウ ↓

これが天狗岩のところで見かけた最後のフクジュソウでした。



天狗岩 ↓

藤原岳山塊中の最高地点「天狗岩」に着きました。地図標記では1171mとありますが、あそこの看板には1165mとありました。



山頂をあとにして、小広い場所で昼食を取ります。
琵琶湖方面 ↓

琵琶湖方面を見ますが湖面は見えてきません。



天狗堂・御池岳方面 ↓

右隅の一番高いところが鈴鹿山脈最高峰の御池岳丸山で右側の富士山型の山は天狗堂ですね。
今いる場所は昔送電線の鉄塔が建っていた場所ですが、今は撤去されていて平地になっています。
ここで昼食タイムとしています。



残り雪 ↓

道に雪が残っていました。今回は二人ともアイゼンを携行してきていますが、それを使う場面はありませんでした。
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